被災した水族館アクアマリンふくしま、復興への第一歩

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東日本大震災で被災してしまった水族館、アクアマリンふくしま。
当然のことながら当分の間は休館となり、現在はホームページのトップも閉鎖されています。
(トップ以外のページは見ることができます)

アクアマリンふくしまシンボルマーク

震災の直後から、アクアマリンふくしまについての報道は各メディアに上がっていました。

まず最初に届いていたのは、悲しいニュースでした。

3月17日(木)には自家発電機を回していた重油が尽き、魚が徐々に死んでいっているという状況に。

「重油は病院などの施設でも使われている。こちらに回せ、とは言えなかった」。アクアマリンの担当者はそう話した。

停電のため、それぞれの魚が生きるのに適した水温を維持できず、水中への酸素の供給もできない状態が続いた。少しでも水質を守ろうと、飼育員たちは魚が死ぬと1匹ずつすくって捨てた。涙を流しながら作業する飼育員もいたという。

トドやタイヘイヨウセイウチ、ゴマフアザラシなど海獣類計7頭、エトピリカとウミガラスの鳥類計13羽、ユーラシアカワウソ1匹は、16日(水)に他の水族館に運ばれました。

また、震災発生時の職員の方々の対応はスムーズで素晴らしかったと称えられています。

地震発生から15分間の間で、お客さん約100人と職員さん80人が無事に屋外に退避することができ、津波による被害を受けずに済みました。

毎年ゴールデンウイークには1日2万人近く訪れ、自由に動けないほど混み合う。職員らは「そんな時期に津波が来たら、最悪の事態だったかもしれない。毎年実施している避難訓練が役立った」と口をそろえた。

その後、懸命に水族館を維持しようとする職員の方々の努力も報じられています。

例えばオーストラリアハイギョなどは、ご自身も被災された男性飼育員さんが水槽に入れて運び出し、避難所の中学校で世話を続けていたといいます。

久保木光治・副館長は「魚類の多くは福島沖など近海で再び採取できる。原発事故と停電さえ終われば本格的な再興に乗り出し、いわき復興のシンボル的存在になりたい」と話している。

4月1日(金)には電気が復旧し、植物類にようやく救いができました。
この植物類には、もちろんマングローブなど水族館の飼育環境に欠かせないものも含まれています。

これも、電気が止まっている中で日に何度もバケツで水を運んで世話をされていた飼育員さんの努力あってこそのことでした。

3月31日(木)にはアクアマリンふくしまさん自らが「復興日記」としてブログを立ち上げられています。
ここには震災直後の生々しい状況も描かれていますが、同時に復興に向けて日々一歩ずつ歩まれている様子も語られています。

これはTwitterで多くの人の間に回っていたアクアマリンふくしまの大水槽の画像です。

アクアマリンふくしま

いつの日か、またこの水族館で生き生きとした魚・生物たち、そして多くの人の笑顔が見られる日が戻ってくることを心から願っています。

なお、このアクアマリンふくしま館長・安部義孝さんの著書「水族館をつくる—うおのぞきから環境展示へ」がこの4月に発売となっています。
この本を出版する成山堂書店は、この本の売上の一部をアクアマリンふくしまに寄付するとされています。
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PROFILE
2002年から2014年まで広告代理店(株式会社電通)に勤務し、テレビCM・グラフィック(新聞・雑誌)広告・ウェブサイト等の企画・制作や、各種プロモーションの立案に携わる。

電通で働いていた頃から、土日は都市型ダイビングショップのダイビングインストラクターとして講習やガイドを行う。

ダイビングが好きな人たちに自分なりの形で貢献したいと考え、メディアへの知見とインストラクターとしての経験を活かし、2010年にスキューバダイビング.jpを立ち上げる。
その後、2012年4月から越智隆治、寺山英樹とオーシャナを立ち上げ。

オーシャナでは、サイト全体の管理・運営や記事執筆、物販、営業など、プロデューサー的な役割を担う(なんでも屋とも言う)。

好きなものは音楽のライブ・フェスとサッカー。
男ではあるが普段着はスカートを愛用。
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