英国製ウエットスーツ・プロテウスが売れている理由を日本の機材メーカーに聞く

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イギリスのウエットスーツメーカー・Fourth Element(フォース・エレメント)が製作しているウエットスーツ、プロテウス。

日本にも販売代理店ができてから着実に売上を伸ばしており、人気のウエットスーツとなっています。

フォースエレメントのプロテウス

この数年間で、こうした海外のダイビング器材メーカーが日本に進出して成功した例はあまり多くありません。

そこでオーシャナでは、このプロテウスが日本でもウケている理由について、日本で同じくカメラ機材メーカーを営むフィッシュアイさんにお話をうかがうことにしました。

というのも、フィッシュアイさんでは、社長以下、営業のスタッフが全員プロテウスを着用していると聞いたからです。

しかもそれは仕事上のしがらみによる社長命令などではなく(笑)、全員がプロテウスを気に入って購入されたようなのです。

同じメーカーという立場のダイバーが気に入って購入したのならぜひその理由をうかがいたい、ということと、さらには日本と海外のダイビング器材(カメラ機材)についての考え方の違いもうかがってみよう、ということで、お話をうかがいに行ってきました。

お話をうかがったのは、株式会社フィッシュアイの代表取締役・大村謙二さんと海外担当セールスマネージャー・岡田一敏さんです。

前編は、「なぜフィッシュアイの社員はプロテウスを選んだのか?」という点についてです。

フィッシュアイの海外担当セールスマネージャー・岡田一敏さん

フィッシュアイの海外担当セールスマネージャー・岡田一敏さん

岡田

今年1月、伊豆海洋公園でフード付きでプロテウスで潜ったんですよ。
周りからは「本当かよ!」という目で見られましたけれど(笑)。

いぬたく

それはすごいですね。何ミリのプロテウスですか?

岡田

7ミリです。
僕は今はこの1着しか持っていないので、年間を通してこれを着用していますね。夏場はちょっと汗をかくぐらいです。

いぬたく

7ミリのプロテウスで冬の伊豆に潜ってみてどうでしたか?

岡田

顔などスーツから出ている部分は冷たいんですが、体の芯の部分が冷えないんですよ。
だから50〜60分潜っていましたね。保温性を実感しました。

いぬたく

そんなに長くですか。

岡田

やっぱりネックシールが内側についているのが、とても着心地が良くて温かいですね。

プロテウスを着た女性ダイバー

いぬたく

大村さんはどのようにプロテウスを使っていますか?

大村

普段はプロテウスとサーモクライン(編注:ウエットスーツの下に着ることもできる、浮力のないフォースエレメント製ウエットスーツ)を併用しています。

基本的には軽くて、温かいですね。手首・足首のシールのおかげで。

けど一番良いのはデザイン。バックファスナーなのでフロントもスッキリしていますね。

岡田

僕もデザインはかっこよくて気に入っています。

いぬたく

大村さんも水温が低くてもプロテウスを使っていますか?

大村

普通のダイビングなら15〜16℃までだったらプロテウスとサーモクラインで潜りますね。

いぬたく

大村さんもかなり低い水温までなんですね。

大村

カメラテストなどで長く潜る(60〜90分)場合だと、18℃ぐらいまでかな。

いぬたく

なるほど。
逆にプロテウスの難点はありますか?

大村

ちょっと脱ぎにくいことかな。
でもプロテウスよりもサーモクラインの方がそう感じます。

肩の可動域が狭いので、脱ぐ時にはもうちょっと開口部が広いといいし、手首の太さもいじれるとなおいいんですけどね。

岡田

僕も同じですね。
着にくさ、脱ぎにくさがやや難点だと思います。

やはり難点については2年前にもオーシャナでレビューに書いた通り、着にくさ・脱ぎにくさが挙がりました。
※当時のレビューはこちら。

ただお二人ともかなり低い水温でもプロテウスで潜られているのは、正直ちょっと驚きました。
また、大村さんのようにサーモクラインと併用というのも、保温性の面ではいいかもしれません。

プロテウスとサーモクライン、以下でお取り扱いをしていますので、ご興味がある方はぜひご覧ください。

次回、後編では、ウエットスーツとカメラ機材という違いはあれど同じメーカーの立場から、日本と海外のダイビング器材の違いについて、お話をうかがいます!

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PROFILE
2002年から2014年まで広告代理店(株式会社電通)に勤務し、テレビCM・グラフィック(新聞・雑誌)広告・ウェブサイト等の企画・制作や、各種プロモーションの立案に携わる。

電通で働いていた頃から、土日は都市型ダイビングショップのダイビングインストラクターとして講習やガイドを行う。

ダイビングが好きな人たちに自分なりの形で貢献したいと考え、メディアへの知見とインストラクターとしての経験を活かし、2010年にスキューバダイビング.jpを立ち上げる。
その後、2012年4月から越智隆治、寺山英樹とオーシャナを立ち上げ。

オーシャナでは、サイト全体の管理・運営や記事執筆、物販、営業など、プロデューサー的な役割を担う(なんでも屋とも言う)。

好きなものは音楽のライブ・フェスとサッカー。
男ではあるが普段着はスカートを愛用。
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